vol.14【 木の年輪はこうやってできる-1 】

年輪が目で見てわかるのは、樹木の成長速度が季節によって違うからです。樹木の一番外側の部分には形成層という、新しい細胞を作り出す狭い環状の組織があって、樹の幹が太る秘密はこの形成層にあります。

樹木は春から秋にかけて、この形成層の内側へは木材のとなる細胞を、外側へは樹皮となる細胞を細胞分裂により生み出します。成長が盛んな春には、径が大きく壁の薄い多数の細胞が作られ、夏から秋にかけては径が小さくて壁の厚い細胞が作られます。

この差が層状に明瞭なコントラストとなって現れて、まるでバウムクーヘンのように見えます。