【新築工事・高円寺の家】温水パネル&床板

高円寺の家 新築住宅建築レポート Vol.12

 

暖房には、温水パネルヒーターを使います。

キッチンやお風呂の給湯器とは別に、専用のガス熱源機で不凍液を温めて各部屋等に設置したパネルを循環して輻射熱で部屋を温める仕組みです。

この黄色い管が暖房の配管です。

リビングの一段低い床下や、

その他の床下にも、

そして、壁にも通していきます。

エアコンと違って風が出ないので、温風が直接あたるのが苦手な方におすすめです。また、音も静かです。

急速に暖めることは苦手ですが、他の暖房器具と組み合わせて使うと良さそうですね。

 

床下の工事も終わったところで、床板を貼っていきます。

1軒分の床板が搬入されました。おなじみの和歌山の山長商店さんの杉の床板です。

1階が上小、2階が節有です。

上小とはごく小さい節があるもの、節有はそのまま節の有る状態の床材です。

いつもの様に大工が1枚1枚チェックして、色・柄等を選別します。

そして、1階床は貼り終わったのですが、一部屋作業を終えると大工がすぐに傷がつかないように養生してしまいますので、、、残念ながら写真がありません。

完成写真まで、お待ちください。

そして、床が終わると、窓枠や建具の枠をいれていきます。

加工の真っ最中です。

建築士の松本氏のデザインで、枠の厚みが9㎜と薄い仕上がりです。
しかし、最終的な仕上がりが9㎜だからと言って9㎜の厚みの板で造っては強度も弱いし、反りや割れの原因にもなってしまいます。ですので、見える所は9㎜にし、壁の中に隠れる部分は20㎜で造っています。

画像の上に見える部分が9㎜で、枠の途中で段が付いているのが分かると思います。
この部分の厚みは20㎜あります。

華奢なデザインやシャープなデザインのものも、土台はしっかりと支えているんですね。

【新築工事・高円寺の家】配線・配管

高円寺の家 新築住宅建築レポート Vol.11

配管・配線工事も、見えないけれど大事な工事です。

内部を通る配管には、防音材を巻いた管を使用します。

配管に、こんなに気を遣っているとは、知りませんでした! 驚くとともに、こういう製品が快適な生活を支えてくれているのだと実感しました。

壁の中に入ってしまう配管だからこそ、丁寧な施工が大切になります。

電気配線も進めていきます。複雑な配線をどんどん進めていく電気屋さんを、いつも尊敬しています。

そして、今回はお施主様のご希望で、制震ダンパーを採用しました。千博産業さんのエヴォルツ(evoltz)を計12本取り付けました。

地震の多い日本。法改正もあり木造住宅も地震に耐える構造をしていますが、こういった技術の力で制震することで、大切な家と命を守ることができるんですね。

【新築工事・高円寺の家】断熱

高円寺の家 新築住宅建築レポート Vol.10

 

内部では、断熱工事を行っています。今回は、セルローズ断熱です。

セルローズ断熱材とは、木質繊維を使用して作られた断熱材で、新聞紙などを再利用して作られたエコな商品です。吹き込むことで、隅々まで断熱材が行き渡ります。

まずは、1階の床から。

剛床仕様なので土台や大引きで3尺(91cm)角のマス目が連続していますが、断熱材の垂れ止め様にマス目の中央に1本受け材を入れます。
その後、セルローズを受ける為の紙を張ります。(青文字のシート)

その後、土台(大引き)表面にもう1枚紙を張って(緑文字のシート)1枚目と2枚目のシート間にセルローズを吹き込みます。奥に見えるホースが吹き込み用のホースです。

天井はどうするのかというと、、、

屋根なりに断熱する場合も、外壁通気層を上がって来た空気を棟換気から逃がす為の空間を野地板と断熱材の間に確保する必要があります。
なので、野地板から空気が通る分だけすき間を空けて1枚目の紙を張ります。(青文字のシート)

その後、吹き込む断熱材の厚みに応じた下地の2枚目の紙を張ります。(緑文字のシート)

2枚目のシートに吹き込むノズル用に穴を開けてそこから吹き込みます。

穴を開けて吹き込んでいるところ。

穴だらけです。しっかりと吹き込んでいます。

そして、セルローズが落ちないように穴をシートでふさぎます。

壁の場合は、木ずり板と透湿防水紙が一枚目のシートの代わりになるので、二枚目の緑色のシートを一枚貼るだけでセルローズを吹き付けることができます。

この吹きつけに大活躍したセルローズふきマシーン!

敷地に余裕が有ればトラックに積んだ状態で作業しますが、今回は車を停めるスペースが無いので機械を現場内に降して作業しました。ブルーシートで隠れていますが、大活躍してくれました。

 

【新築工事・高円寺の家】外壁part1

高円寺の家 新築住宅建築レポート Vol.9

 

vol.6で内側からの写真にあった木ずり板です。

釘は、ちゃんと構造用のN釘です。

ちょっと幻想的なブルーの写真。ブルーシートと太陽の仕業です。

木ずり板を打ち終わると透湿防水紙を張ってから通気胴縁を取付けます。

防水紙を張る時、開口部には専用の防水紙を張ります。窓下に見えるTyvek.FlashingSheetタイベックフラッシングシートと書いてある紙がそうです。

通気胴縁を打ったら、ようやくラス板張りです。ラス板とは、外壁のモルタルを塗る下地となるラス網を取付ける為の板です。

ラス板を貼っていきます。

大工がラス板張りを終えると左官工にバトンタッチします。左官工の作業は、モルタルを受ける防水紙張りからです。今回は、セーレンさんのモルタルラミテクトを使用します。

モルタルラミテクトの上にラス網を張ります。

網に凹凸がついているので、モルタルがガッチリ絡むのです。

モルタル塗りの様子はまた今度!

 

次は、破風の板金です。

建築家の松本直子先生のデザインで、軒裏との取り合いがラインでしか見えないスッキリしたデザインになっています。

美しいですね!

【新築工事・高円寺の家】システムバス

高円寺の家 新築住宅建築レポート Vol.8

 

2階に作られたこちらのスペース、これからシステムバスが入ります。壁の断熱と石膏ボード貼りを先行して終わらせておきます。

いよいよシステムバスの搬入です。今回の現場では、タカラスタンダードのシステムバス「ぴったりサイズ伸びの美浴室」を採用しました。

間取りの関係上、通常の1616タイプでは小さ過ぎて少しスペース余ってしまう。しかし、1620タイプは大きすぎて入らない。そんな時にお勧めなのがタカラスタンダード社製の「ぴったりサイズ伸びの美浴室」です。現場の寸法に合わせてサイズがオーダー出来るので、スペースを無駄なく使えます。

ただし、浴槽がホーロー製で重いのです。約130~150kgもあるのです!!

しかも! こちらでの設置場所は2階!

ですので、浴槽を2階に上げるのが一苦労です。慎重に仮説階段を使って浴槽をあげていきます。

タカラスタンダードの職人さん2人だけでは上げられないので、荷揚げ屋さん2人に来てもらって計4人で揚げます。それでも、ロープを掛けて4人でやっと揚がりました。

材料が上がってしまえば後は通常の現場と同じですが、職人さん達は休憩も最小限で作業して、何とか1日で設置を終わらせて行きます。

現場監督としては組み立てに2日掛かっても現場全体としてはそんなに影響は無いのですが、職人さんは次の日には別の現場が控えているのです。何としても1日で終わらせなければなりません。いつもの事ながら、つくづく大変な仕事だと思います。

浴槽の下のパネルを設置し、

壁パネルをつけていきます。

タカラスタンダードのシステムバスは壁パネルもホーローなので、汚れや傷に強く磁石も付きます。浴槽サイズ、ほんとにぴったりですね!

壁側もギチギチです。新品のパネルが輝いていて、天井に窓が映っていますよ!

新品のお風呂、気持ち良さそうだなぁ~~~