vol.83【 明治の大工のしきたり 】

江戸時代、大工、左官、鳶職は、江戸の花形「華の三職」と呼ばれていました。 
世界一の大都市江戸を築き上げていた職人の誇りが高かったのでしょう。粋で鯔背【いなせ:さっぱりとして勇気があること】、威勢がよく街の人々の憧れと尊敬を集めていました。

職人として一人前になる前は、下働きとして朝は飯炊き、掃き掃除、弁当持ちに終始し、親方には道具の名前を教わる程度でした。 

仕事といっても雑用位で8年程度働いてようやく半人前。
厳しい修行を積んだからこそ誇りと自信を持っていて、鼻っ柱も強かったのです。