vol.18 (2007/3月)

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木と森の不思議


木に囲まれていると、なぜ気持ちがよいのか。心が安らぐのか。木はどんな風に育っているのか?年輪ってどうやってできるの?
昨年11月に行われた山長商店の榎本光男氏による講演会。木にまつわる素朴な疑問や裏話まで、実に興味深い話をうかがうことができました。

大丸建設で使っている木は、紀州・山長商店で育てた樹齢50~60年生の杉がほとんどです。木肌がなめらかで美しく、実に素直な木。長年山を慈しみ、手を入れて下さっている榎本氏のお人柄がそのまま現れているような木です。榎本氏は人々に恩恵をもたらす木の魅力を、さまざまな角度から語ってくださいました。

木の伐採時期は、秋の彼岸から春の彼岸までの約半年。春から夏の間は水分をたくさん吸って幹を太くする、いわば成長期にあたります。一枚一枚皮をのせて幹が太り、1年に1つずつ、年輪が刻まれていくのです。

木の幹には、生きている部分と死んでしまった部分があります。外側はまだまだ生長を続ける形成層を有し、色も白くてやわらかいもの(白太)。一方内側は細胞が死んで固化し、骨のように木そのものを支えます(赤身)。

木は、光合成によって二酸化炭素から酸素を放出し、地球温暖化の救世主でもあります。組成も50%が炭素からできていて、炭にすれば燃料にもなります。
榎本氏は、「木の家は、木が山で立っているのと同じように建てるのがいちばん」といいます。柱のどちらが上でどちらが根っこか見分けるには、どうしたらいいでしょうか。

枝には葉がつき、その重力で下に垂れ下がってしまいます。しかし、木そのものは上に生長しようとする力が働きます。その努力の証が、節の形。年輪を巻いている節の中心が上向きだと、枝が上を向いている、つまり天に向かって柱が立っていることになります。

「そういう見方で無垢材の家に住めば、“ああ、自分は林の中で生きているんだ”と実感できるはずです。つまり、自然と交流しながら生きられるのです」と、榎本氏は語ります。
私たち大丸建設は木を使って家を建てる仕事をしています。これからも木の魅力を一人でも多くのお客さんに伝えていきたいと思っています。

なんでも情報局

春はもうすぐ!!桜を暮らしに取り入れてみませんか?


日本の春の風物詩、満開の桜。咲いたと思ったらあっという間に散ってしまう潔さや儚さが、かえって日本人の心を打つのかもしれません。舞い落ちる桜の花びらを手に受けとめ、暮らしにちょっとばかりの彩りを添えて見ませんか。

【桜湯】
桜の塩漬けをお湯で戻し、花の美しさと香りを愉しみながら飲む。見合いや婚礼の時によく飲まれる。
【桜ごはん】
桜の塩漬けを水で戻し、酒を加えてごはんと一緒に炊きこむ。仕上げに花びらを散らしてもかわいい。
【桜のお風呂】
桜の樹皮を煮出して浴槽に入れる。彩りに花びらを浮かべるときれい。桜の樹皮は湿疹や消炎効果があるとされる。
【桜チップのベーコン】
料理上級者は、桜のチップで豚肉をスモークしてベーコンづくりはいかが。

【番外編・桜肉】…桜のような美しい色をした馬肉は、別名「桜肉」と呼ばれる。
桜の季節にちなみ、居酒屋の春の定番メニュー。