vol.40 (2010/11月)

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改めて、シックハウスについて考える

大丸建設で自然素材、国産の無垢材による家づくりに取り組むようになってから、10年近くになります。正確に言えば、明治初期からの140年間、ほとんど無垢の木や素材を用い、匠の技で家をつくっていましたが、戦後の一時期、新建材を使ったことがある、といった方がいいでしょうか。

新建材は便利で簡単、いいことづくめと誰もが信じて疑わなかったころ、ふと社長の安田昭が、「虫も住めないような家に人が住むのはおかしいのでは?」と疑問を覚えたことがきっかけです。

2003年に建築基準法が改正されて(通称シックハウス法)、人体に影響を及ぼすホルムアルデヒドやクロルピリホスの使用が規制されるようになりました。厚生労働省も13の化学物質の指針を出すなど、この時期、住宅の化学物質への関心が高まり、使用料を抑える動きが一般的になりました。

その成果か、ここ数年でシックハウスに悩む方が減ってきているように感じます。この間、地球温暖化問題が深刻さを増し、「住宅のエコ」といえば、化学物質よりも省エネのほうに重きが置かれるようになってきました。

しかし、シックハウスや化学物質過敏症に悩む方々が今でもいることは忘れてはいけません。有害化学物質ゼロ、誰もが安心して住める家づくりをするという初心を忘れず、これからも真摯に家づくりに取り組んでいきます。

なんでも情報局

今話題のマクロビオティックって?

健康志向の高まりから、今、マクロビオティックという食事療法に注目が集まっています。玄米や全粒小麦など未精製の穀物を中心に、野菜、豆類、海藻類を組み合わせる食事のこと。

砂糖を使用せず、魚介類(鰹節や煮干しの出汁含む)、肉類、卵、乳製品を用いないので、大きく「玄米菜食」「ベジタリアン食」の一種と考えてよいでしょう。

マクロビオティックの考えに「一物全体」「身土不二」があります。自分の暮らす土地で採れた作物を、皮も根も捨てずに用いて丸ごと食べるのが望ましいとされています。無農薬や自然農法による食材が推奨されるのはそのためです。