vol.76 (2016/11月)

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断熱と健康の関係 / ヒートショックを防ごう


冬になると暖房された部屋と廊下や脱衣所の寒暖の差が激しく、入浴中の死亡者数は年間約17,000人とも言われています。高齢者に多く死亡原因の約25%とも。年間の交通事故死亡者数の実に4倍もの数字です。

ヒートショックは急激な温度変化により、血圧が急に変動することで起こります。暖房している部屋で過ごし、その後入浴のために寒い脱衣所で服を脱ぎ、急激に血管が収縮し、熱い湯船につかって血管が緩み・・これを繰り返すことで心筋梗塞や脳梗塞につながりかねない悪影響が出てきます。最近も有名な俳優さんがお風呂場で亡くなっているのが見つかりましたね。 

ヒートショックのリスクを減らすには、家全体の断熱性能を高くして温度差の少ない家にすることが大切です。しかし、新築でなければそれも難しいのが現実。既存住宅では脱衣場に補助暖房をつける、脱衣所の窓の断熱性能を高くするなどの対策が有効です。

お風呂の入り方でも対策はできます。血圧が高い方や高齢の方ほどヒートショックのリスクは高まりますので、冬場はなるべく外気温が高い日没前に入浴を済ませるようにします。また食後1時間以内や飲酒時は血圧が低下しがちなので、入浴を控えるようにします。冬が本格的に到来する前に、我が家のヒートショック対策について考えてみませんか。 

なんでも情報局

フードロスって知っていますか?

フードロス = 手付かず食品、賞味期限切れの冷凍食品や食べ切れない野菜・・・。皆さんの家ではどれくらい捨てていますか? 

日本の食料自給率は40%。食べ物の6割を輸入に頼っていて飽食の時代と言われているのに、年間600万トン以上、実に3分の1の食品が廃棄されています。これは途上国への支援の量のおよそ2倍。食品廃棄物は水分が多く含まれているため、ゴミとして燃やすときには大量のエネルギーを使い、地球温暖化の観点からもマイナス影響が大きいです。

こうした事実に向き合い、暮らしの中でできる事は食事の買い物の際は「食べ切れる量」を買うこと。1週間の献立を考え、安売りをしているからといって無駄に買わない。また冷蔵庫にものを詰め込みすぎずに見通しの良い状態にしておくことも大切です。